働く親にとって小学生の子どもたちの放課後の居場所は大きな悩みなのではないでしょうか?
大阪市には公的な施策として「放課後児童クラブ(通称:学童)」と「児童いきいき放課後事業(通称:いきいき)」があります。いずれも放課後の子どもの居場所になりますがそれぞれどのような違いがあるのでしょうか。おおまかに表にまとめてみました。
1.「学童」と「いきいき」の違い
学童 | いきいき | |
時間 | 19時までが多い | 基本18時まで(※1) |
活動場所 | 校外 | 校内 |
定員 | あり | なし |
利用条件 | 保護者が就労している事 | 校区内なら誰でも利用可 |
利用料 | 有料 | 無料(※2) |
おやつ | あり | なし |
目的 | 遊びや生活の場を提供 | 学習・体験の場 |
指導員 | 放課後児童支援員(有資格者) | 退職後の教員や地域の大人 |
(※1)一定人数以上の利用希望者がある場合、有料で活動時間を延長。延長は19時までが多いです。詳細は「各運営・管理団体」までお問い合わせください。
(※2)災害補償制度運営費として年額500円が必要。
大きな違いは、いきいきが無料で定員がなく誰でも入れるという事に対して学童は有料で定員があるという事でしょう。 また同じ居場所であっても学童は「生活の場」いきいきは「学習・体験の場」という違いがあります。
上記の公的な居場所以外に民間の事業者が行う、習い事と学童保育を合わせたサービスも増えつつあります。
それぞれメリット・デメリットがありますが親と子どものライフスタイルや目的に合った居場所を選べたらいいですね。
2.学童(放課後児童クラブ)
1.利用料:有料
2.学校外の施設を利用
3.大阪市から認可を受け、事業の実施者(保護者会や私立保育園、学校法人など)が主体
大阪市から認可を受け、事業の実施者(保護者会や私立保育園、学校法人など)が主体となって運営しています。定員があり希望者が必ず入れるわけではありません。保護者が就労などで昼間家庭にいない小学生に適切な遊びおよび生活の場を提供して、その健全な育成を図ることを目的にした施設です。
利用条件 | 保護者が就労などで昼間家庭にいない小学生(施設により校区指定あり) |
運営時間 | 平日:下校時~19:00 土曜日・長期休暇 8:00~19:00 (※施設によって異なる) |
活動場所 | 民間の施設・保育園等 |
費用 | 利用料はおやつ代含め4,000円~20,000円程度(施設によって異なる) |
過ごし方 | 宿題、自由遊び、おやつ、長期休業日には夏祭りやキャンプなどを行う施設もあり |
食事・おやつについて | おやつ有・給食がある施設もあり |
- 1.ペリカン学童
住所王子町3丁目4-1
対象小学校阿倍野小学校・晴明丘小学校・長池小学校・阪南小学校
取材記事はこちら» - 2.ときわ学童三明クラブ
住所三明町1丁目6−2
対象小学校常盤小学校取材記事はこちら» - 3.ときわ学童松崎クラブ
住所松崎町4丁目9−6
対象小学校 常盤小学校・苗代小学校取材記事はこちら»
4.育徳園子どもの園
【住所】阿倍野区阪南町5-15-28
【Tel】06-6621-1901
公式サイトへ»
5.高松クワガタ学童
【住所】阿倍野区天王寺町北2丁目31-24
【Tel】06-7178-6555
ママの声を聞いてみました〜!
《その1》
現在、長男は中学1年生(小学6年生にて卒所)。次男は小学3年生。学童生活7年目が終わろうとしています。 いきいきのお迎えには間に合わないから…という理由で入所しました。しかし、入ってみると、子どもを真ん中に、一人一人の想いに寄り添いながら保育をしていただき、毎日しっかり遊び込んで、充実した放課後を過ごしています。その中で、家庭や学校では見せないような顔や成長があり、指導員さんが保育報告として共有してくださることが魅力です。「明日も、今日の遊びの続きをしよう!」と思える子どもたちにとって、学童は第二の家庭であり、仲間や指導員さんがいる大切な居場所となっています。 平日の手作りおやつ、土曜日や長期休暇には給食があること。縦や横の繋がりの中で、一人で抱え込まず、みんなで子育てができることも魅力です!
《その2》
G20で学校が休校になったときも朝8時から開所してくださっていました。また、台風などで休校になったときも、保護者による送迎が必須ですが、指導員さんの安全確保ができる場合等、可能な範囲で開所されるので、心強いです。
3.いきいき(児童いきいき放課後事業)
1.利用料:無料
2.学校内の一角を利用
3.大阪市から委託を受けた団体が運営
「いきいき(愛称)」は大阪市から運営・管理委託を受けた団体が、各小学校に設置されている「いきいき」運営委員会と連携して運営しています。 保護者の就労の有無にかかわらず、全ての子どもが対象のため誰でも利用可能です。遊びや学習・様々な体験・交流活動によって児童自身が主体的にたくましく生きる力を育むことを目的としています。
利用条件 | 校区に居住する小学生なら誰でも登録利用可能 |
運営時間 | 平日:授業終了後~18時 始業式、終業式等:11時~18時 土曜日、長期休業日:8時30分~18時 ※現在は、19時まで活動時間を延長(有料)しているところも増えています。各校のいきいき運営主体にご確認ください。 |
活動場所 | 小学校の「いきいき」活動室・運動場・体育館 |
費用 | 利用料は無料 ただし災害補償制度運営費として年額500円が必要 |
過ごし方 | 宿題、読書等の自主学習、体を動かす遊び、ものを作る遊び、 長期休業日などには史跡の見学や野外活動等、学校外での特別活動も実施。 ※各校により異なります。詳細は運営主体にご確認ください。 |
食事・おやつについて | 土曜日、長期休業日は昼食と飲み物持参 平日のおやつの持参は原則認めていません。 (土曜日・長期休業日のおやつ持参は各運営委員会で決定) |
ママの声を聞いてみました〜!
フルタイムで働いているので月から土曜日、夏休みなどの長期休みはフルでいきいきを利用してます。土曜は人が少ないからなぁと言いつつも、ハロウィンやディスコン大会などイベントも色々してくださり、嫌がる事なく行ってます。保険代だけで利用できるのはとても魅力的で、浮いたお金は習い事に使えるので家計にはありがたいです。
4.その他アフタースクールなど
塾や習い事教室が放課後などに小学生を預かる施設を運営しているケースが多く、宿題や学習のサポートに加え英会話レッスンや専門講師による図工や音楽などの学習講座など、さまざまなカリキュラムを実施している施設があります。早朝保育や延長保育などの預かり時間も幅広く、送迎や夕食の提供などサービスが充実しているのが特徴。費用は公的な学童保育に比べてかなり高めです。
利用条件 | 特になし |
運営時間 | 下校時から20時頃まで、それ以降のところもあり |
費用 | 数万円~施設によって異なる |