阿倍野図書館の多目的室で「大人のくつろぎスペース 本の森スペシャル」が開催されたので行ってきました。
阿倍野区で活動している「一八十の会(いちはちじゅうのかい)」さん。3か月に一度、阿倍野図書館で大人向けの本の読み聞かせをしています。「大人向けって聞いたことないな、一八十って何かな?」と不思議でしたが、阿倍野図書館の多目的室で「大人のくつろぎスペース 本の森スペシャル」が開催されたので行ってきました。
託児があってびっくり
中学生以上が参加可能で、小学生以下の子どもたちは別室で託児があると聞いて、大変じゃないかなと心配しながらも、3歳の息子の託児を1時間お願いしました。
普段なかなか本を読む時間がないし、子どもに読むことはあっても、声に出して読んでもらって聞くことはないし、こちらの集中力が続くのかな、とかいろいろ気になったので、メンバーの方にお話を伺ってみました。
Q:大人向けの本を読まれるのってあまりないようですが、どうして始められたんですか?
A:大人向けに読みきかせをしたいな、と思ったのですが、阿倍野には子ども向けの読み聞かせグループはいくつもあるんですが、大人向けはなくて。それで、ないなら作ろうと考えて作りました。
Q:一八十って珍しい名前ですが、どんな意味ですか?
A:本という字をバラバラにして、表しています。朗読、音楽、詩、おはなしなど、メンバー全員本が好きなので名付けました。
Q:大人向けの本ってたくさんありますが、どうやって選んでいますか?
A:まず、毎回テーマを決めています。例えば、冬は雪、4月は友だち、6月はお父さん・家族。7月の今回は夏の日…など。そして、それぞれがテーマに沿った本を選んで、例会で出しあって、何分くらいで読めるかを計算します。1時間の中で一冊読みきれるように、話の途中で終わらないように、皆で考えて選びます。
メンバーの好みが違ったり、本が重なる時もあるけど、知らなかった本に出会えます。自宅から持参したり、阿倍野図書館で借りたり、なければ他の図書館の本を取り寄せてもらったり。そして月2回の例会と、自宅で練習しています。
Q:託児付きにされたきっかけは?
A:普段聞きに来られるのは60~70歳代の方が多いです。けれど、若い世代の方にも来ていただきたいと思って始めました。
現在、月齢に関係なくお子さんを預かっています。保護者が預けていいと思ったら預けてください。託児スタッフは、阿倍野区社会福祉協議会に登録しているボランティア養成講座を終えた方ですので、全くの素人さんではありません。
マニュアルも作成し、急な熱やけがの時は話の途中でも保護者を呼ぶことにしています。保護者の椅子の裏に、名前が書いたシールを貼って、後ろから見えるようにして、万が一の時に呼べるようにしています。ですが、これまで途中でお呼びしたことはありません。
Q:平日の昼間にされているのはどうしてですか?
A:元々例会があって、メンバーが集まりやすかったのと、皆さんに来てもらいやすいような時間にしています。例えば今日は、午前中、近くの小学校でプール開放があったので、午後からにしました。
Q:今後について教えてください。
A:10月23(火)、阿倍野図書館で11時から開演します。託児は事前に申し込んでください。テーマなど詳しくは、図書館のホームページやチラシ(1ヵ月前にできます)をご覧ください。終演後、その日に読んだ本やおすすめの本も置いてありますので、手にとって見てください。
読み聞かせに参加して…
子どもたちは、託児でたくさん遊んでもらって、また行きたいと言っていました。別室での託児は最初は不安でしたが、安心して預けられました。
他からの音は聞こえないし、とても静かで本の世界に浸れると言うか、目の前に活字がないので想像の世界が広がるような感じがしました。とても贅沢な時間で、時にはこんな風に過ごせたらいいな、と思いました。(取材/みこ)