6年間の育休を取得したパパの連載です。子育ての日々の様子をパパの視点から伝えます
長きにわたり、この連載を最後までお読みいただきありがとうございました。また、『web版男子育休のススメ」を掲載していただいた「ままちっち」の皆様をはじめ、ご尽力いただいた皆様、誠にありがとうございました。
(おおさか たろう)
最終回は『記念日・イベント編』をお送りします。
57 毎日が写真館
私が心がけている事ですが、ほぼ毎日スマホで赤ちゃんを撮っています。成長がわかり、記念になると思います。その一日にイベントがなくても、寝姿や全身などを何か一枚撮るようにしています。
イベントがあれば、それを撮ります。その日のベストショットを撮ろうとすると、赤ちゃんに今まで以上に注目するようになり生活にメリハリがつきますよ。
最近はスマホのカメラの画素数や容量もあがっていますから、オススメです。気に入った写真があれば、プリントしてみるのも良いでしょう。
58 お宮参り
自分の信仰されている宗教と違うという理由で、しない方もいらっしゃると思います。しかしお宮参りをされる方は多いと思います。
生まれた土地や季節で風習が違うかもしれません。そこは夫婦が話し合って、ご家族の理解のもとしてください。
ちなみに私たちは、最初コロナの非常事態宣言が出ていたので中止にしていました。しかし、コロナ禍が少しおさまった頃を見計らって、どちらの両親も呼んでお宮参りを復活させました。
59 お食い初め
生後百日目で行う、乳児に食事を食べさせる真似をする伝統行事です。私はコロナ禍の中で、なかなか集まれないのでオンラインでしました。
歯固めの石を神社でもらってきて、お赤飯やハマグリのお吸い物や鯛などの調理、盛り付けはパートナーが作ってくれました。
食べ物・作法は地域により異なるかもしれませんが、まずは「歯固めの石」をほっぺにチョンチョン。次に赤飯・お吸い物・鯛の順番でほっぺにチョンチョンとしたと思います。
決して、食べ物を口に入れないでくださいね。まだ赤ちゃんの身体が食べ物を受け入れる状態じゃないですからね。
神社からもらってきた石は、また神社に返しましょうね。
60 『はじまる箱(ばこ)』
自治体と生協がコラボしている商品です。赤ちゃんのいる世帯が申し込んだら無料でいただけます。住んでいる自治体によりますが、あるとラッキーですね。
おしりふきやオムツや粉ミルクなどの乳児用のものから、ジュースやラップなどの食品サンプルがたくさん詰まっていました。
コロナ禍で何が品不足になるかわからなかった頃。商品の入手経路はひとつでも多い方がいいだろうと思って生協に入りました。週1回配達に来てくれます。水などの重い商品も玄関まで個人宅配で運んでくれるので助かります。しかも、赤ちゃんが1歳になるまでは送料無料。
もちろん、はじまる箱をもらうだけでもいいと思います。
61 床屋さんは我が家
髪の毛の生え方や量は、人それぞれです。ひとくくりには言えませんが、1歳を過ぎた頃でしょうか?髪の毛が伸びてきたら散髪をしましょう。
我が家では、前髪はパートナーが切り、後ろ髪は美容室で切ってもらっていました。パートナーの手先の器用さには頭がさがります。
しかし、美容室で切ってもらった方が上手でした。当然かな。
62 冬服選び(冬活?服活?)
大人の服にたがわず、いろいろなカワイイ服がありますね。育児の先輩として言わせていただければ、着がえさせやすい服がオススメです。オムツ替えをする時でも夏服と比べてサッと着替えさせられません。
そんな時だからこそ、着替えさせやすい服の方が便利だな、と私は感じました。人によりそれは様々ですが、私はボタンの数が少なかったり、ボタンが着脱しやすかったりした方が便利に感じました。
ベビー服を買うならインターネット通販が多い昨今ですが、ベビー服売り場に足を運んで実際に服を手に取って、あなたにとって使い易いベビー服を選ばれるのもオススメします。
63 ベビー服頒布会
赤ちゃんはすぐ大きくなります。一方でベビー服は小さくなり、買い替えなくてはいけません。経済的負担も大きくありません。そんな時は、おさがり服の頒布会を近くでしていないか調べてみましょう。
自治体がしている所もあれば、民間の子育て広場のような所が主催しているものもあります。
近くにそんな頒布会があればいいですね。
子育て情報紙に開催を公開しているものもあれば、子育て広場でしか掲示していないものもあります。興味をしめされた方は、アンテナを張り巡らしておけば、様々な頒布会に出会えると思います。がんばってください。
64 園庭開放・園訪問
翌年度から保育園に入園させたい方は、積極的に行きましょう。いわゆる「保活」のスタートです。本命の保育園で園庭開放している機会へ行くのは当然ですが、第2希望や第3希望までは行ってみてください。
希望の保育園の入園倍率が高い場合は入園の抽選結果では、他の保育園を選択しなければいけませんので、たくさんの園庭開放に足を運ばれても損はありません。
認可、認可外を問わず行ってみてくださいね。たくさんまわれば他との比較もできますよ。
65 入園申込書提出
自治体により日程は変わりますが、おおむね10月頃が保育園の入園申込提出時期でしょう。在職証明書などの必要書類を取り寄せて、記入ミスや記入もれがないか確認して提出してください。願いどおりの保育園に入園できるようになるといいですね。
66 育児のあい間に懸賞生活
育児に慣れてくると、赤ちゃんが寝ている間など、少し自分の時間が生まれてきます。どの様に使われるかは自由ですが、懸賞に応募するのに使われてみてはいかがですか?
例えば、赤ちゃん用品のサンプルだったり、毎日赤ちゃんを撮りためている写真だったり、文学だったり。興味をもたれた方はインターネットで検索すると、まとめたサイトが色々でてきますので応募されてみてはいかがですか。
もちろん、自由な時間なので、他の有意義な事に使われてもいいですよ。自由時間の使い方の1つの提案ですから。
67 赤ちゃんにマラカスを作りましょう
赤ちゃんが動きまわりだしたら、色々な物をつかんでは振って音をたてて楽しんでいます。食品のプラスチックトレーは音が良く出るらしく、気に入っています。そこで気づきました。こちらが音が出て安全な物を、私が作ってあげたらいいんだ!
乳酸菌飲料の入れ物を2つ用意して、中身に小豆か黒豆を5、6粒程入れて、ビニールテープで止めると完成!シャカシャカなるマラカスに早変わり。
「上出来!」と喜んでいたら、パートナーに「それって、めちゃくちゃベタなおもちゃ!」と言われてしまいました。考えることは、皆同じなのかな。
68 旅行は情報収集が大切
赤ちゃんがいる旅行は計画を詰め込みすぎてはいけません。余裕を持って計画したら、ちょうどぐらいの行動になります。コロナ禍の時ですが、GoToキャンペーン事業を利用し、近場で旅行しました。
心掛けた事はコロナ対策と授乳室や多目的トイレの場所を授乳やオムツ替えする場所と想定して情報収集することでした。
鉄道の特急電車では、多目的室(≒授乳室)のある車両を鉄道会社に問い合わせて、それに近い指定席を予約しました。駅構内図もホームページに載っているので、エレベーターなどの動線確保の参考にしました。
テーマパークはホームページに授乳室と多目的トイレが載っている地図が公開されおり、重宝しました。そして、密にならない様にテーマパークはタクシーで行ったり、ガラガラのバスを利用したりしました。
69 選挙は行きましょう
18歳以上の方は選挙権があります。でも育児で忙しいから、とても無理という方は期日前投票という制度があります。選挙の告示日の翌日から投票日前日までしています。時間は選挙案内状というのが選挙管理委員会から郵送されてきますから、そちらでご確認ください。
ちなみに、期日前投票では選挙当日に投票できない理由を聞かれます。私の住んでいる地域は「家事」も理由として認められます。
「大切な一票」を行使して、よりよい民主主義を実現しましょう。
70 「男の産休」って必要?
政治的にどうこう言うつもりは、ありません。あくまで一般論として扱わせていただきます。結論から言うと、「いただけるなら、ありがたいです」。
「男性が産むわけではないので不要だ」と言う方がいれば、説明させてください。確かに、身体機能では産む機能は男性に備わっていません。しかし、女性が安全に出産する環境や出産後の育児準備をする必要があります。
したがって、1~2週間程度いただけるなら、ありがたいと考えます。大きい会社にお勤めの方や公務員の方なら、「育児休暇」みたいな独自の制度があるかもしれません。しかし、全ての子育て世帯に一律で取得しやすいようにするなら、「男の産休」は法制化していだければありがたいですね。
※令和3年6月に育児・介護休業法が改正され、令和4年10月1日から産後パパ育休がスタートしました。
71 おわりに
赤ちゃんの出産前から1歳になるまでの育児体験の雑感やイベントを書き出してみました。育児休業を取得する際の参考になりましたでしょうか。
育児休業を取得するには勇気も必要です。あなたのワークライフバランスの価値観の中でどれぐらいライフに置くかによりますが、パートナーが独りで育児をするというのは、通常の家事に加えて本稿のような育児を独りでこなす。という事です。
パートナーの負担軽減のためにも、まずは知ること。そして実行することを心掛けてください。組織の上役の方は、率先して育児休業をススメてあげてください。社会も男性の育児参加を社会貢献と同じような、人事評価上での加点項目になったらいいですね。「イクメン」という言葉があたり前になりすぎて、死語になるような社会を願っています。
筆者の希望ですが、次は本としてお手元で出会うことがあればうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。