投票、行っていますか?子どもに社会のこと、政治のことを伝えるいい機会です
大学で教鞭を執るかたわら、女性のマネジメントや育成に関する研修も多数実施している岩田千栄美さん。その知識や経験をどう子育てにも生かしているのか、岩田さんが日々考えていること、子どもに伝えていることを教えていただく企画です。
大阪市生まれ阿倍野区在住。大阪市立大学(現大阪公立大学)大学院 創造都市研究科 博士課程 満期退学。女性のマネジメントや育成に関する研修やセミナーの実績多数。桃山学院大学ビジネスデザイン学部(桃山学院中学高校となりに2020年9月開設)特任講師。中1と小4の2児の母。
投票行かれましたか?
今年は4年に一度の地方選挙。3月から4月にかけて全国の色々な自治体で選挙が行われました。最近は、投票率を上げるための取り組みとして、選挙に行った人に特典や割引を用意したりするお店もありますね。読者の皆さんは投票に行かれましたか?
日本で女性が「選挙権」を得たのは
私たちが今、当たり前のように手にしているこの「選挙権」。日本で普通選挙(基本的に全ての成人が投票できる)が始まったのは1925年と言われています。しかし、この時に選挙権が付与されたのは25歳以上の男性でした。女性が投票できるようになったのは、1945年。この年に性別問わず20歳以上の者が投票できるようになったことで、女性も選挙権を得た形となりました。女性が選挙権を獲得するための運動はヨーロッパやアメリカでも繰り広げられ、その物語は映画にもなっています。
子供に選挙を説明する
私は、長男が小学1年生だったころに「せんきょってなに?」と聞かれて、ハッとしたことがありました。1年生にも分かるように説明しようと思うと、意外に難しいものです。(皆さんがもしお子さんに聞かれたら、どのように答えますか?)
それ以来、何か選挙が行われる時期には社会について一緒に考える良い機会だと思い、我が子と色々話し合うことを心がけています。
昨夏に行われた国政選挙では、中学生になった長男と一緒にある候補者の街頭演説を聞いたりもしました。子供の目にどう映ったかは分かりませんが、素通りしてしまうよりは、良かったと思っています。自分とは遠い世界のこと、誰かがどこかで勝手にやっていることではなく、「自分ごと」の意識が少しずつでも育ってくれればと願っています。
生活の中の学びの機会として
小さなお子さんがいるご家庭では、選挙カーによる演説を迷惑に感じることも少なくないと思います(私がそうでした。笑)。投票に出かけるのも、小さな子供を連れてとなればひと苦労です。そんなご苦労もよく分かるからこそ、選挙も子供達の学びの1つとして役立てる方法が各ご家庭で見つかればいいなと思います。
▶映画「未来を花束にして」 https://longride.jp/mirai-hanataba/intro.php
100年前のイギリスで女性の参政権獲得のための運動を展開した女性たちの物語。娘たちが生きる未来を良いものにしたいと必死の想いで戦う女性たちの姿に勇気づけられます。